あなたは一日何時間座っていますか?

私達の祖先は数千年の間、一日の大半を動き回って過ごしてきました。水を飲むためですら、歩いて水のあるところまで行き、重い水瓶を担いてまた歩いて来なければいけませんでした。ウエイトトレーニングをしながらウォーキングをしているようなものですね。

100年前ですら、仕事のほとんどは肉体労働、家事は重労働でした。特に運動をしなければ!と思わなくても、生活することそのものが運動だったのです。

ところが、現代はどうでしょう?

多くの方が、一日中座ったままパソコン画面と向き合うワークスタイル。ボタン一つでお風呂も沸かせ、ご飯も炊ける。自分がいない間にお掃除までしてくれる。

ほとんど体を動かさなくても、仕事も生活もできるようになってしまいました。

 

しかし、人間の体は動くことでシステムが上手く働くようにできています。こんなに長い時間座っている仕様にはなっていないのです。

長時間座りすぎると、健康や体にとって様々なリスクがあります。

 

1.病気のリスクが高まる

こんな研究結果があります。

一日6時間以上座っている人は、3時間以下の人に比べて、

健康寿命が7年縮まる。

20%死亡率が高い。

 

長時間座っていると、血糖値が上昇。糖尿病や心臓病のリスクが高まります。足の筋肉を使わないことが影響しています。他にもがんのリスクや早死のリスクも高まることが分かっています。

 

2.不調の源 〜腰痛、肩こり、首こり、冷え、婦人科系、男性機能〜

30分、座り続けているだけで、背骨にとっては大きなダメージになります。積み重なると、腰痛や肩こり、首こりなどに繋がります。

また、座っていると骨盤にも負荷がかかり続けます。特に、女性にとって座りすぎは、骨盤内臓器(腸、子宮、膀胱)を圧迫することになり、臓器下垂や骨盤内の血行不良をまねきます。それが、様々な婦人科系の不調や冷えとなって感じられるのです。

男性の骨盤にも影響があります。男性の骨盤は、深く引き締まった形をしています。骨盤がしっかりと締まっているのが男性らしさの源。しかし、長時間の座りすぎによって負荷がかかり続けると、男性の骨盤にもゆるみが生じます。電車で立っているのが辛い人は、骨盤がゆるんでいるサインです。

男性は、骨盤がしっかり締まらないと男性機能が低下します。腰痛の原因にもなります。集中力も低下し、エネルギーも湧いてこないという、かなりサエない状態を引き起こしてしまいます。

 

3.脳の機能が低下する

座り続けていると、足の動きがほとんどないため、足からの圧で血液を心臓に運ぶことができなくなります。脳は、血液によって運ばれるグルコース(糖)によって動いているので、長時間座っていることで、脳への血流が低下し栄養不足に。

すると、認知機能が影響を受けます。ある研究では、記憶力を伴う作業効率の低下が確認されたり、長期に渡ってはアルツハイマー病のリスクも高めることが分かっています。

「長時間パソコンの前に座っていて、気がついたら仕事がほとんど進んでいない。」なんていう経験、ありませんか?

 

4.脱!座りすぎ

では、どうしたらいいでしょう?

簡単です!

座る時間を減らせばいいのです。

「そんなこと言っても、デスクワークだし。無理!」

と思われるかもしれませんが、小さなことでいいんです。30分座っていたら、2分立ち上がる

 

一日の中で、ちょこちょこ立ち上がるクセをつけましょう。車輪のついた椅子で座ったまま、スーイスイと移動するなんて、ダメですよ!

 

都合のいいことに、人の集中力はそれほど長時間はもちません。25分集中したら、5分休憩した方がいいという人もいますから。

 

また、階段を使う、バスを使わず歩いて駅や会社まで行く、電車で立つ、というオーソドックスな方法も「チリも積もれば山となる。」です。

仕事でも移動でも立たない歩かないで、週に3日ジムで運動しても、座りすぎのダメージはカバーできません。こういう日常生活のちょこちょこ動きこそ、大事なのです。

他にも、スタンディングデスク、ウォーキングミーティング…。一日の中で座っている時間を減らそうと思うと、色々アイディアは湧いてくるはず。

 

ちなみに、座っている時間が長いと、確実にお腹とお尻のラインは崩れます。

美か、健康か、仕事のパフォーマンスか?

どこでモチベーションを感じても良いです。

座っている時間を減らす。

やることは一緒です☆(-_^)